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なりすまし

2019.02.20 20:17|未分類
僕に解読できない戒名はない
「戒名探偵 卒塔婆くん」(高殿 円著)ミステリーを読む。
東京麻布臨済宗金満寺(きんまんじ)の次男坊金満春馬(かねみつはるま)は、私立の一貫校の一高校生
としてのほほんと暮らしている。ある日住職代行の兄哲彦から墓地の松林から出てきた墓石の戒名から身
元を突き止めるように命ぜられた。頼みは、友人の外場薫である。この高校生こそ戒名探偵である。見事、
読み解き身内の方に墓石を引き渡すことができ、ご先祖様の供養をして欲しいと寺の改修にけっこうな額の
寄進を約束してくれた。
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 戒名といえば、院号(寺への功労)道号(故人が偲ばれる性格、気性、趣味等)戒名(俗名を一文字いれる)
位号(男・・信士,居士 女・・信女、大姉)の構図となっている..
戒名は、あの世の名前、「お布施(戒名料含む)」を払い菩提寺から檀家に授与される。寺から言われる”お気持ち
で結構です」の相場はさまざま、2~30万以上。墓石の横に墓誌として戒名のほか俗名、没年月日、年齢が刻印。
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なりすまし・・・生前戒名
小説の後半は、春馬の学校の歴史担当の里村先生の曾祖父経済界の成功者の鏡、伏間史郎の相続のはなしで、自分の気にいる戒名をつけてくれたら自分の会社の株のほとんどを譲るというものである。その生前戒名を里村先生は、春馬と外場に考えて欲しいと依頼してきた。また、伏間史郎は、彼の親族にも依頼していた。
選ばれた戒名の最終案は、四つであった。それぞれ親族が提案説明をした。
伏間史郎は、終戦前、昭和19年9月から12月まで激戦地パラオアンガル島で米軍と戦った。多数の戦死者をだし、その生き残りとして戦友の御霊を弔ってきた。(パラオは、2015年8月今上天皇、皇后が、国際親善、戦没者慰霊の訪問をされている)
四組の提案者は、伏間史郎の会社の開催するパラオでの一大イベントの音楽祭に招待されていた。そこで、四組は、90歳を過ぎた伏間史郎から72年間の時の経過を聞くこととなった。その始まりは、昭和21年5月復員から始まる。
腹違いの兄、伏間史郎は、ラバウルから、弟、里村吾郎は、パラオから復員した。弟は、兄になりすますことになる。
先に復員していていた腹違いの兄、伏間史郎は、船内でコレラが蔓延しこの伝染病で亡くなった。これを知った弟の里村吾郎は、兄伏間史郎になりすまして(いろいろの理由から)戦後の渋谷に中古レコード店をだし、その後大成功をして財をなし一大グループ会社の会長となる。
なりすましの伏間史郎は、このパラオの音楽祭は、70年前に死んだ伏間史郎の葬式のようなものですかと言う春馬の言葉に頷いた。
そして、外場薫の戒名案「釋星夜」は、いい戒名だと伏間史郎は認めた。
「なりすまし」の設定は、往々にしてスリラーものに取り入れられる。最近読んだ「スマホを落としただけなのに」主人公麻美も自殺した友達になりすましている。なりすましの設定は、そうならざるをえない原因、根拠、必然性等の表現が、読者に説得力があることが重要である。どちらも”なりすまし”の理由等に多く説明をしている。”なりすまし”にしなければならないこと、どんでん返しをねらって”アッと!”言わせる効果ではないだろうか。




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