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月まで三キロ

2019.04.26 17:46|未分類
月まで三キロ 伊予原 新著
(神戸大学理学部卒 東京大学大学院理学系研究科 地球惑星科学専攻博士課程修了)
短編集 その他「星六花」「アンモナイトの探し方」「天王寺ハイエイタス」「エイリアンの食堂」「山を刻む」

「月まで三キロ」
自殺に追い込まれた男が、タクシーで月まで三キロのところまでやってくる。(36万キロの天体の月ではなく浜松市天竜区月・・・国道152号線北へ5キロ「月」への入り口)
その間、タクシー運転手の身の上話についつい引き込まれて自殺を思いとどまっていく。
(運転手は、14才の一人息子を自殺で失う。息子は、進学問題で悩んでいた。
それを、父親である自分が見分けられなかったことを悔いている。・・・・・・
月が若かったころ地球にいろいろの顔を見せていたのに年を経るに従って地球から離れて地球に見せない顔を持つようになっていく。満月の夜、月まで三キロのところにきて息子と話している。)

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著者は、まさに科学者である。文章は、誠に簡明で、登場人物が会話を適度に挿入して話を進める。
2編目「星六花」は、雪の結晶と結婚相手の選び方、「アンモナイトの探し方」化石産出地がダム建設により埋没してしまうのに抵抗する元博物館長、「天王寺ハイテイタス」海の堆積物の年縞(ねんこう・・・年輪のようなもの)の中断に人の情けを感じる、「エイリアンの食堂」148億年地球と一緒に生まれた宇宙人と失った母の感触を確かめる少女「山を刻む」噴火の研究に岩を採集する研究者と学生、専業主婦が自分を見つけだすため南アルプスの山小屋を買い取る決意をする。
いずれも自然現象の原理と人間の営みの感情の機微とを結びつけて人の心に寄り添ってくれる物語でした。
この書物は、新田次郎文学賞を受賞しました。

季節の俳句
雨上がり 赤絵具ぬる つつじかな
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